コンビニスイーツなどに押されていた「街の洋菓子店」がコロナ禍で復活の兆しを見せている。
「街の洋菓子店」ではこれまで、安価で高品質、充実した品ぞろえで利便性の良い「コンビニスイーツ」などに客足が奪われたいた他、通販など購買チャネルの変化に対応できず、スイーツ需要拡大の恩恵を受けることができない状態が続いていた。また、小麦やバターをはじめ洋菓子づくりに必要な原材料の多くで値上がりが相次ぎ、利益率も低下するなど経営環境が悪化したことで、2019年には過去最多となる倒産が発生。しかし、コロナ禍となった2020年以降は洋菓子店を取り巻く環境が一転した。巣ごもり需要の拡大で自宅で食べるスイーツに需要が高まった一方、ショッピングモールや百貨店等が休業し、身近な「街の洋菓子店」へ客足が流れた。また、プチ贅沢需要を背景に、一度はコンビニスイーツに流れた客足が、専門店へ戻り始めるなど好循環が生まれていることが主な要因となり、一転して追い風が吹き始めている。