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STOP飲酒運転

2021年6月28日に千葉県八街市で痛ましい事故が発生した。下校途中の小学生の列に自家用トラックが突っ込み、児童5人が死傷するという事故だが、トラックを運転していた60歳のドライバーからは基準を超えるアルコールが検出され、飲酒の供述もしており、飲酒運転の疑いがもたれている。
未だ飲酒運転根絶に至っていないということだ。

1999年11月、東名高速道路東京IC(インターチェンジ)付近で、飲酒運転のトラックが減速していた普通乗用車に衝突、当時3歳と1歳の姉妹が焼死するという事故が発生した。 突然にして2人の幼く尊い命が奪われた事実は変わらない。だからこそ今後、同じような過ちを防ぐことが最優先に求められる。 それまで、自動車の運転では、行政も社会も飲酒に対して甘く、トラック業界でも高速道路のパーキングなどで飲酒するドライバーの存在が指摘されていた。しかし、この事故をキッカケに飲酒運転に対する社会の目が厳しくなるとともに罰則も強化されていった。

2011年には点呼時のアルコールチェックが義務化、一般貨物運送事業者の事業場には必ずアルコール検知器が備えつけられるようになり、ドライバーは出庫時と帰庫時にはこのアルコール検知器で酒気帯びの有無をチェックしている。10年経過した現在も酒気帯びチェックは欠かさず行われているのだろうか。営業ナンバーを持つ運送会社は、行政指導のもと飲酒に対するこうした徹底した取り組みを行っている。

冒頭の千葉県八街市で発生した事故では、加害者のトラックは「白ナンバー」である。いわば一般貨物運送事業の領域になく、したがってアルコールチェックの義務化の縛りもない。しかし白ナンバーであろうと緑ナンバーであろうと、トラックはあくまでもトラックであり、重大事故を起こせばたちまちトラックというもの自体が悪者になる。それだけに日々アルコールチェックを行い、飲酒運転の防止に努めている運送業界にとって 今回の事故は決して許されない事故だといえる。

自分の荷物を運ぶか他人の荷物を運ぶかという違いだけで、同じトラックを使用するにも関わらず、規制という点において白ナンバーと緑ナンバーには雲泥の差があるとの指摘はこれまでにもあった。この機会に見直しが必要なのではないか。 営業ナンバーにしろ、自家用ナンバーにしろ、自動車という便利な乗り物が尊い命を簡単に殺めてしまうのだということを改めて自覚・認識すべきである。

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