伸びしろ大きい日本市場、キーワードは「脱店舗」
フィットネスクラブの今後は、引き続き来店頻度の低下、店舗の集客力低迷が続くとみられ、各社にとって厳しい経営環境が続くとみられる。ただ、国内のフィットネス会員総数は500万人前後と人口の5%に留まり、全人口の約30%がフィットネスクラブ会員のアメリカに比べると、人口当たりの会員数はまだまだ少ない。またある調査では、フィットネスクラブの利用について現利用者のほぼ全員が継続を希望しているほか、コロナ禍で利用を中止した元会員でも70%以上が再度利用したいと回答。
外出自粛が長期化するなか、改めて運動や健康への見直しも進んでおり、国内市場が持つ成長ポテンシャルはコロナ禍でも依然として高い点が指摘できる。そのため、各社とも客足が伸び悩む屋内店舗型サービスから、オンライン中心のサービスや、アウトドア型のフィットネスなど新たな需要を掘り起こすことで、利用者の早期回復や経営の立て直しを模索している。
屋内で密を回避したいと考える、個人利用者の潜在ニーズ層の取り込みが期待できるため、今後の事業拡大が見込める分野だ。利用者急減のなかでも沸々とニーズが高まるフィットネス。店舗型サービスがコロナ禍で転換を余儀なくされるなか、「脱店舗」に向けた各社の次の一手が注目される。